いまさら聞けないペルソナの作り方・使い方

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はじめてのユーザーテスト
本連載では、新米マーケターである筆者がユーザーテストについて学んだことを発信します

こんにちは。村上です。

ユーザーに使われるサービス・プロダクトを作るためには「ペルソナ」の活用が必要です。
今回は、ペルソナの作り方と使い方について解説していきます。

使ってもらえるサービスを作るには?

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全てのユーザーニーズを満たそうとしてはいけない

サービス・プロダクトを作る際、全てのユーザのニーズを満たそうとすれば、
かなりの確率でどっちつかずで誰のニーズも満たさないサービスが出来あがります。

使ってもらえるサービスを作るために重要なことは「1人のためにデザインする」こと。
そのための手段として、「ペルソナ」の作成が有効です。

ペルソナ(Personas):
語源は劇で役者が用いる「仮面」。マーケティング用語では「サービス・プロダクトにとって象徴的なユーザーモデル」の意味で使われる。氏名、年齢、性別、家族構成などの定量的な属性だけではなく、生い立ちや価値観、趣味、消費行動なども定性的なデータも含めて、まるで実在するかのような人物像を設定する。

ペルソナは架空のユーザーではない

ペルソナは架空のユーザー(でっち上げ)ではなく、実際のユーザーデータをベースに作り上げるものです。
次項で、その作り方について紹介していきます。

さぁ、ペルソナを作ってみよう!

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ユーザー体験のパターンを見つける

ユーザー体験は多種多様ですが、分析していくことで共通点を見つけ、パターン化することができます。定性データを分析していくといくつかの行動、思考、生活のパターンが見えてきます。

例えば、同じタスクをこなすと仮定して10人に話を聞いた場合、パターンはおおよそ3〜4種類に収束されます。

ペルソナのベースは「人」ではありません。
ユーザーデータから分析した「パターン」を骨格としてインタビューや観察で得られた事実を肉付けし作り上げます

1枚のシートに具体的なペルソナを盛り込む

パターン化した情報を元に、具体的なペルソナを作りあげていきます。
開発チームで共有しやすいよう、下記のように1枚のシートにまとめるといいでしょう。

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顔写真

いかにもなフリー素材はどこかで見たことがあり、嘘っぽくなります。
知り合いなどに写真を頼むことをお勧めします。

名前

身近な人やチームメンバー、有名人は固定的なイメージがあるため向いていません。
名前の年代別ランキングサイトなどを活用し、ペルソナの設定にあう名前を選ぶといいでしょう。

個人情報

ペルソナの原則は「具体的である」ことです。
例えば、以下のような情報を盛り込みます。

ex. 年齢、性別、家族構成、居住地、職業、学歴、勤務先、年収、生い立ち、身体・性格的特徴、ライフスタイル、価値観、座右の銘、人生も目標、趣味嗜好、消費行動、情報収集行動 etc…

このように挙げればきりがありませんが、最低でも以下の3つは定義しましょう。

  • 性別
  • 年齢
  • 職業

また、これらも「具体的」に記述するよう気をつけましょう。

  • 悪い例 ×:会社員、関東在住、三人家族
  • 良い例 ○:証券の営業マン、埼玉県越谷市在住、妻と子供(小三男子)

さて、作ったペルソナは使わないと意味がありません。次項では使い方について紹介します。

ペルソナの使い方

パターングループはいくつもあるので、ペルソナも同様にいくつか種類が出来上がります。
しかし、「全部を優先」となると最初で述べたようにどっちつかずになってしまいますので、ここで「順位づけ」を行なっていきます。

ペルソナの順位づけ

Podium

まずペルソナに順位をつけていき、第1位をプライマリーペルソナ、2位以下をセカンダリーペルソナというように分類します。

  • 第1位   プライマリーペルソナ
  • 第2位以下 セカンダリーペルソナ

プライマリーペルソナの要求を完全に満たすことを目的にプロジェクトを進めます。

ユーザーニーズに場当たり的にに対応しようとしても、相反する要求が出されると行き詰まってしまいます。ペルソナ優先順位をつけることでユーザーの要求に優先順位ができ、意思決定をしやすくなります。

プライマリーペルソナの要求しか満たさない訳ではなく、セカンダリーペルソナも考慮します。要求が対立する場合には、プライマリーペルソナを優先し、対立しない場合にはセカンダリーペルソナの要求も盛り込むというようにルールを決めることで、明快に意思決定していくことが可能になります。

誰のためにデザインしたいか?

2人のプライマリーペルソナを定義すると要求の対立を解決できなくなり破綻してしまいます。
しかしながら、重要なペルソナを一人に絞ることは難しいでしょう。

ペルソナで最も難しいのは、順位づけです。

迷った場合は、一旦ペルソナを「市場」でなく「個人」と捉え見つめ直すといいでしょう。

「誰が一番困ってるか?」
「誰が一番魅力的か?」
「誰のためにデザインしたいか?」

以上が、ペルソナの作り方と使い方です。

偽のペルソナでもいい?

今回はデータの分析を行い、しっかりしたペルソナを作り上げましたが
最近はアジャイル開発の流れも受け、データを使わない「偽ペルソナ」が使われることも増えてきました。

プラグラマティックペルソナ(プロト/臨時/仮説/偽ペルソナ)

偽ペルソナには以下のようなメリットがあります。

  • ターゲットユーザの擬人化による設計チームの一体感の醸成
  • 優先順位づけによる要求管理の効率化
  • アジャイル開発で作成する「ユーザーストーリー」に具体化した要求が書け、議論が深まる

しかし以下のようなデメリットもあるため、誤用には十分注意しましょう。

  • 「〇〇したい」という要求は実際にはチームの要求。仮ペルソナで要件定義してはならない
  • あくまで、ユーザーストーリーを語る一時的な「人形」に過ぎない

とはいえ使い方を間違えなければ有用な手法でもあるため、以下ルールを守って使うと良いでしょう。

みんなで作る:ペルソナを作るプロセスを関係者全員に明示する
偽物であることを明示する:あえて大雑把な内容にして仮であることを明白にする
依存しない/固執しない:設計チームはペルソナに頼らず自らの責任で意思決定する

まとめ

  • 使ってもらえるサービス・プロダクトを作るには、ペルソナの作成が必要
  • ユーザー体験を分析してパターン化してペルソナを作る
  • プライマリーペルソナとセカンダリーペルソナに順位づけし、要求管理していく
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