ユーザーテストやインタビューで得られた定性データをどのように分析するのか

Qualitative_Data
はじめてのユーザーテスト
本連載では、新米マーケターである筆者がユーザーテストについて学んだことを発信します

こんにちは。村上です。

前回はインタビューの流れとコツを紹介しました
インタビューで得た定性データをどのように分析するのでしょうか?

今回は、定性データ(定性的データ・質的データ)の分析について学習します。

定性データは演算できない

Qualitative data

定性データは定量データ(量的データ)のようにExcelで分析できるものではありません。

アフターコーディングというアンケートの自由解答欄を集計する方法もありますが、断片的な仮説は生まれても全体を説明できるような解釈には到達しないという弱点があります。かといって質的データ分析(QDA)ソフトウェアやグラウンデットセオリー(GTA)という手法も専門知識がなければ扱いが難しいです。

では、どのように分類すると良いのでしょうか。

定性データの分析方法:「編集」

定性データの分析には「編集」を活用します。編集とはすなわち、「切ったり、貼ったり、並べ替えたり」することを指します。これを、「脱文脈化」と「再文脈化」と言います。

具体的な手法としては、グループワークをする際によく聞くKJ法が適しています。

KJ法

kjhou
  • 「KJ法」川喜田二郎博士によって考案された情報整理手法
  • インタビューや観察で得られるデータ分析に適している
  • 「データそれ自身をして語らしめる」エスノグラフィの基本が自然とできる

KJ法の手順

データの単位化 → カード化 → グループ化 → 概念化 → 再グループ化 → 図解化 → 文章化

KJ法の基本

基本はソーティング(並べ替え)すること。下記の原則に注意して行うことで正しい分析を行うことができます。

【正しく分析するための原則】

  • ボトムアップで分析する
    先に分類カテゴリを決めるのはNG。
  • 単語に惑わされない
    たとえ同じ単語が使われていても背景にはユーザの具体的な言動を伴う豊富な情報があり、異なるグループとなることもある。
  • 全部分析する
    最終的に全てのカードがいずれかのグループに属して関係性が図解化される
    (その他に多くのカードが残っているようではいけない)

KJ法の具体的な流れ

kjhou_board

Step1 データを作る

データとは文章のこと。録音から発言録を作ったり、手を加え「シナリオ」形式で書く
※シナリオ=ユーザ視点の製品やサービスの利用に関する物語(ストーリーテリング)

Step2 カード化する

データの重要な箇所に下線を引く。全部重要に思えてしまうが、判断できるまで読み込む。

Step3 グループ化する

KJ法の原則に基づき、似た内容のカードを近くに、異なる内容のカードを遠くに配置しグループを作り、それぞれのグループに「見出し」をつける

Step4 図解化/アウトライン化する

グループ・カード間の関係性を分析する。
グループ同士の前後関係、因果関係を把握して位置を調整。さらにグループ内も同様に
この際、枠で囲ったり矢印でつないだりしてOK。

Step5 再文章化する

アウトラインを元に、改めて文章を書く。主観ではなく客観的で論理的な文章(ストーリーライン)に再構成する

Step6 検証/考察する

元データとストーリーラインを照らし合わせて矛盾がないかどうか検証する。
矛盾がある場合はSTEP4の図解化に戻り再検討する。
新たな疑問が生まれることは悪いことではなく、次の調査につながるため有益である。

まとめ

  • 定性データは定量データのように演算できない
  • 定性データの分析では「編集」を行い、具体的には『KJ法」を活用する
  • KJ法の基本原則と正しい流れに注意して行うことで、正しい分析を行うことができる
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