トピック一覧

  • 事例1:アイウェアブランド販売促進アプリ
  • 事例2:電子レジスター
  • 事例3:ギフトECサイト
  • 事例4:国際英語検定申し込みサイト     事例5:ホテルチェーン公式サイト
  • 事例6:クラウド会計ソフト         事例7:ドリンクチェーン販売促進アプリ
  • 事例8:中古不動産ポータルサイト      事例9:塾/予備校比較サイト
  • 事例10:スポーツギアメーカーブランドサイト

こんにちは、ふるさわです。
先月4月28日に、マーケメディアセミナー&カンファレンス「最新カスタマージャーニー動向セミナー」の1コマに登壇しました。
本稿は前編の概念編に続く続編【概念編】です。当日詳しくお話しできなかった部分も含めて、講演内容の解説を進めます。
具体的な事例から、カスタマージャーニーをどのように分析まで落とし込んでいるのかに注目してください。

この記事を読むのがめんどくさいという人は、上のスライドをざっとご覧ください!

事例1:アイウェアブランド販売促進アプリ

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最初の事例は、アイウェアの小売/メーカーさんのO2O機能をもつスマホアプリです。
案件の概要は次のようになっています。
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これは2回実施フェーズがありました。
1回目は企画時のプロトタイピングで、企画の受容性を検証しました。2回目はアプリ完成後のリリース直前で、ユーザビリティと利用シーンについて検証しました。

このアプリの想定カスタマージャーニーは、このようになりました。
想定というのは、まだリリースされていないからです。
いったんカスタマージャーニーを整理し、それを検証していこうというのが、当案件の目的でした。
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まずペルソナとしては、優先度順にG1~G5と5つのグループがあるのですが、ここでは代表して、G1「25歳~37歳 女性 *****常用 オシャレ女子」のカスタマージャーニーマップを示しています。.

このアプリはリアル店舗での利用シーンからはじまり、最終的にはECサイトでのリピート購入を促す目的があります。
ですので、チャネルに対するタッチポイントと行動を文章にまとめると、次のようになります。

  • 物理的な事故があり、商品が壊れて困る(常用者にとっては生活必需品)
  • すぐにスマホでメーカーのウェブサイトへアクセスし、最寄りの店舗を検索する
  • 店舗へ出向き、店頭で商品を試着し、その場で購入する商品を決める
  • 待ち時間に店員からスマホアプリを案内され、ダウンロードする
  • 商品の精算時にダウンロード特典のクーポンを出し、割引購入する
  • 自宅へ帰り、しばらく商品を使う
  • 一定期間後に商品の保証書が連携登録され、スマホアプリに保存される
  • 一定期間が経過し、また商品が壊れる
  • スマホアプリの機能を使う
  • アプリと連動したオンラインストアで商品を購入する
これはカスタマージャーニーの例(ペルソナ1タイプの動態)に過ぎませんが、具体的なユーザーリサーチをする上で、仮説となる利用シーンを予め想定する必要があるのです。

これが実施概要です。
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社内でのテスト結果が芳しくなく、社員よりもさらにリテラシーの低い一般ユーザーが使いこなせるのか不安という課題でした。
手法としては、カスタマージャーニーに沿ったユーザビリティテストとフォーカスグループインタビューを採用しました。

次にターゲット情報です。
今回はこのようなモニターでリサーチを行いました。
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続いて、具体的な進め方(モニターに課すタスク)の話です。
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ここでは、最初に作成したカスタマージャーニーマップに沿って、タスクを設定しています。
例えばタスク1の「登録情報の確認」は、店員による口頭の案内のみで、どれだけ操作ができるのか?を検証する目的になっています。
私が店員役を演じ「これを開いてください」「あれを見せてください」という風に、シチュエーションを設定しながら操作を指示したのです。

評価手順としては、最初に動画を撮影しながらタスクを実行→操作動画をシステムへアップ→モニターが自身の操作動画を観ながら評価をインプット→システムで自動集計されるという流れです。

このプロジェクトに限った話ではありませんが、ユーザーリサーチにおいては、心理データと行動データの両方をうまく取り扱う必要があります。
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心理データの収集方法は、先ほど申したように、自身の操作動画を観ながら「その時に何を感じたのか」を都度振り返る形にしています。
これを回顧法といいます。

別の方法で発話法というものがありますが、これはリアルタイムのアウトプット(その時頭に浮かんだことの発言)を必要とするもので、慣れを含む一定のテクニックを要します。
私はこれを一般人に課すと、純粋な評価が困難になると考えています。

回顧法の話に戻りますが、ただ闇雲に振り返ってもあまり意味がありません。
そこで、評価の拠り所となるテンプレが重要なのです。
弊社ではJ.A. Russellの感情の円環モデルから抽出した、4つの典型的な感情サマリをベースとしています。最初にどんな感情を抱いたかを選択させた上で、その理由をwhatとwhere(どこで、何を感じたのか?)で整理しやすくするのです。
これによって、評価データの質が一定以上に担保されます。

行動観察では、第三者によるタスクの達成度合を3段階で評価しました。
具体的には、私が全モニター(25名)の操作動画を観て、採点したのです。
最短経路で自力達成が3点、最短ではないが自力達成が1点、自力で未達成および離脱を0点としました。サッカーの勝ち点と同じような考え方です。

行動観察の手段は多いです。GAなどのログ解析やヒートマップツールも行動観察に該当しますし、弊社のユーザーテストでもよく、タスクの実行時間を評価の基準として扱ったりします。

続いて、挙がった課題に対して優先度を設定します。
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ここでご紹介するのは、心理データと行動データを合わせた優先度の抽出方法です。
先ほども申しましたが、優先度は超重要な考え方で、ビジネスの基本ですよね?
これをきちんと整理しないと、方針が定まりませんし、下手したら放置ってことにもなりかねません。

まず心理データの方は「モニターAとモニターCが同じ指摘をした」という風に、必ず指摘事項の被りが起こりますので、これをカウントします。
この案件は25名のモニターで行いましたので、最高で25になります。

もう少し精緻な方法もあって、この指摘人数と「問題の質」というものを掛け合わせた、インパクト分析というものがあります。
この場ではその詳細は申しませんが、簡単にいうと、サービスシステムとしての性能(ユーザーインパクト)を掛け合わせるイメージです。

対して行動データの方は、各達成スコアの合計(3, 1, 0)に対するエラースコア(100 – 達成スコア)を参照します。

これら心理データと行動データを合わせて、最大値125に対する割合で優先度を整理します。

例としてこの課題の場合は、指摘数が15名、達成スコアが79でエラースコアが21となり、対応優先度は36になります。
百分率に均すと、28.8%ですね。
なぜ足し算なのかというと、どちらかがゼロの場合に掛け合わせると、課題自体が消滅してしまうからです。

心理データの数値は初めから割合に均して、優先度の最大値を200としても同じことですが、この案件では指摘人数をわかりやすく示したかったため、そのままにしました。

これが、各タスクの心理データです。
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各タスクの実行で発生した25名分の感情データが、このようにグラフで集計されます。
このアプリでは「商品のスキャン機能」が最も好意的に受け止められ、ポジティブ割合の合計が80%近くなりました。逆に「ソーシャル機能」は最もネガティブに捉えられ、ポジティブ割合は25%程度に留まりました。
こういう感じで、各機能の感情評価がパッと見でわかるように集計するのです。

こちらは行動観察による評価結果のサマリで、タスクの成功スコアを示しています。
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大体は心理(感情)データと近しい割合ですが、見方がちょっと違います。
これは実際に「できた/できなかった」を評価するもので、最も達成率が低かったタスクが、ここでは「登録情報の確認」の76%、次いで「疑似装着機能」の77%となりました。
「登録情報の確認」は最初のタスクであったため、学習度が影響しているかもしれません。ただ、最初にフリー操作を入れたので、学習効果は限りなく最小化されているはずです。

このように、本人申告のデータとは違った見方ができるのです。
詳細タスクの行動観察データについて、ひとつだけご紹介します。
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これは最も評価が低かった「ソーシャル機能」に関する行動観察の詳細データです。
他人の投稿を閲覧し~クリップという機能を使い~商品をお気に入りし~自分で投稿する流れでタスクを実行してもらいました。

パッと目につくのが「投稿」ですね。
全25名の39%(9.75人)、たったこれだけしかできなかったのです。
しかも先ほどご紹介したように、心理(感情)データの方もボロボロでしたし。
これには事業会社も衝撃を受けていました。リリース前にやって良かったですね~

次に、改善提案のご紹介です。
弊社ではこのように、優先度順で課題整理と対策を整理しています。
これは先ほどお見せした、ソーシャル機能のレポートです。
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投稿手順が難しい……実際には「できない」ということですが。

もうひとつご紹介します。
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商品の疑似装着機能で、その商品やマスクをつけたまま自分の顔写真を撮影して、エラーになってしまったという問題でした。
これも事業社目線で言うと、使えて当たり前というか「そういう画像認識システムなので…」ということで問題をクローズしがちなのですが、実際のユーザーにとってはそうでなかったようですね。

事例2:電子レジスター

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次に、レジの事例です。これは箱から出して開梱して、初期設定~売上登録まで行った、オフラインリサーチの例です。
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これもリリース前に行ったもので、販促方針の整備を目的としました。
ハードウェアなので、中身の改修はなかなか難しいのですが、取説などのソフト面を見直すきっかけになります。

あと、ユーザーリサーチではよくベンチマーク比較で、競合優位性を検証したりすることがあります。
この案件ではベンチマークサービスとして、リクルート社のAirREGIを設定しました。
全く同じタスクを課して、評価の差分をみるのです。

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プロダクトのカスタマージャーニーマップです。
これは新製品のレジですが、同メーカーの旧式レジの利用シーンを参考にしました。レジの利用シーンは非常に広範なため、認知~シェアまでの1パターンを引き合いにした、超簡易版でまとめました。

ペルソナは30~40代の飲食店開業希望者です。開業セミナーやコンサルを受ける中で、レジの購入で代金の一部がキャッシュバックされる、軽減税率対策補助金について知ります。
その後、対象メーカー一覧からメーカーサイトへアクセスし、担当者による製品説明を受け、無料の貸出サービスを利用します。
やがて無料期間が過ぎて本番プランへ移行し、晴れてコンバージョン。補助金申請でキャッシュバック、知人の経営者などへ紹介するまでの過程です。

リサーチにおいては、このジャーニー全てはさすがに大き過ぎるので、今回は初回利用時の開封まわりに絞りました。この図でいうところの「貸出サービス利用」の部分で、ユーザーテストを行いました。
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ターゲットはこのように、個人事業主の飲食店経営者5名としました。

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実行シナリオはこんな感じで、レジの設置~初期設定~売上登録の3つと、非常に単純です。
AirREGIについてはタブレットやスマホにアプリをインストールするだけなので、設置はありません(便利ですね~)。

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こちらは心理(感情)データのサマリです。AirREGIに対して34%ビハインドしました。

次に、初回利用時のカスタマージャーニーマップで、これは40代男性、ダイニングバー経営者の例です。ちなみにスライドにはUXマップと書いてありますが、同じ意味です。
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ここでは、行動データと心理データの両方が示されています。

今回の行動データに該当するものは、タスクの実行時間です。
例えば「初期設定」では対象プロダクトが14分35秒に対してAirREGIが13分33秒となり、残念ながら1分ほどビハインドしました。
「売上登録」では5分57秒となり、AirREGIの1分59秒に対して4分も水をあけられてしまいました。

心理データ(ジャーニーマップ)の方は、初期設定の冒頭で「部門と商品の設定」の区別に戸惑い、その後レシートのセットができずに離脱。
端末の再起動に不安を覚え、初期画面ではボタン名の機能が理解できないという風に、感情はポジティブ方面へ触れることはありませんでした。

対してAirREGIの方は、冒頭では同じように初期設定事項で戸惑うものの、それが終わればサクサク操作が進み、後半では感情がポジティブへ振り切れました。

対AirREGIでは、行動データと心理データの両方に関して、遅れを取る結果になりました。
ただ、AirREGIは既に2年程度市場で運用されているプロダクトなので、この差は当然といえば当然です。
大事なことは、競合サービスとの現時点での差分を、客観的かつ体系的に捉えることですね。

これが、モニター5名全員分の行動データで、まずは「初期登録」です。
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モニターAとモニターC以外は、実行時間に大きな差がついてしまいました。
さて、タスクの”でき”に関しては、モニターDが完全な勘違いでアウト。AirREGIではモニターBとモニターEがカテゴリ未設定としたものの、その後のタスク継続には影響がなく、△となりました。

続いて「売上登録」です。
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実行時間ではモニターDが外れ値的にAirREGIで多くなったものの、他は初期登録同様、遅れをとる結果となりました。
ただ、特筆すべきことがあります。AirREGIでモニターCとモニターDの2人が、売上計上まで進めなかったことです。本人はできた気になっていたのか、心理データにこの結果が反映されることはありませんでした。

おもしろいですね。これはひとつの例ですが、よくあるユーザーが嘘をつくとは、こういうことを指しています。

レポートのサンプルです。
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起動後の初期画面で、ボタン名が示す意味を理解できない課題や、1ペラ説明書でパッと理解できない問題が挙がりました。

事例3:ギフトECサイト

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続いて、小売業のギフトECサイトの事例です。
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これもリリース前のフェーズでユーザーリサーチを行ったのですが、ちょっと普通と違うのが、既存サービスからのスピンオフであることです。
加えて、リアル店舗でのみ取り扱いのあったギフトカタログでの購入機能を、ウェブへ移設することも目的としてありました。

当サービスのカスタマージャーニーを次のように整理しました。
WEB上の問題に限ると、キーとなるのは既存サイトからの誘導でした。店頭からの誘導もチャネルとしては色濃いのですが、今回はいったん対象外としました。
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ペルソナは50~60代のデジタルシニアで、ネットで食品や日用品を購入するような、既存サービスの類似ユーザーです。

対象ユーザーはまず、既存サイトでネット購入をしています。
そこである時、新ギフトサイトの誘導口(バナーなど)に気づき、アクセスしてみました。
時期はお中元で、今年の送付先リストを見直しました。補足的に、店頭に置いてあるギフトカタログも入手していました。
いざ新サイトでお中元の注文を行い、各お届け先へ無事配送されました。その後、サイト内のポイントをGETしてハッピーという流れです。

比較的ネット購入のしやすい商材ではありますが、例によって、リアルとWEBでチャネルを横断します。
実際にはスマホの利用も多いのですが、初期利用時はパソコンが多いため、ここではデバイスを絞っています。

リサーチ概要は次のようなものです。
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大きく分けて、ビジネスシーンとプライベートシーンを設定しました。前者では取引先へのお中元、後者は親戚へのお中元を想定しました。
便宜上、デバイスはビジネスシーンがパソコン、プライベートシーンでスマホを当てました。
また、本案件もベンチマークとしてAEONさんの「おうちでイオン」を設定しました。

これが、ビジネスシナリオの評価結果です。
本件は行動データの取得は行わず、心理データのみとなります。
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勝ちました!
ただAEONさんのサイトはショッピングモール状の構造になっているので、単一サイトの本件と比べると、多少ハンデがあります。

さて、プライベートシーンでのスマホ利用の方は……
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こちらも勝ちました!
ただ、数字が結構しょっぱいですね(´・ω・`)
どちらも顧客の体験ベースで、改善の余地が多いということです。

これも、ひとつだけレポートをご紹介します。
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これも先ほどあった事象と同じで、事業社側と実際のユーザーとで、リテラシーのかい離が産んだ結果とも言えます。

ギフトというものは、当然、依頼主(自分)と、複数のお届け先、複数の商品を紐づける必要があります。
例えば、お中元Aは自分名義で親戚5件へ商品AとBを分けて贈る、お中元Bは旦那さん名義で、会社の同僚へ商品CとDを分けて贈る、という風にです。
普通のECサイトの様に、自宅宛てに自分の欲しい商品を買えば済むものではありません。

この課題は、トリガー式に連続して紐づけを進める仕様が、WEBリテラシーの低いユーザーに受け入れられなかった(できなかった)ということを示しています。

事例4:国際英語検定申し込みサイト
事例5:ホテルチェーン公式サイト

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ここからは、省略形式で進めます。
もっと詳細について知りたい場合は、コチラよりお問い合わせください。
続いて、国際英語検定の申し込みサイトと、ホテルチェーン予約サイトの事例です。
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どちらも申し込みサイトですが、ビジネスやアカデミック用途の前者に対して、後者は完全にプライベートのエンタメ用途なので、かなり色が違います。

英語検定の方は、受験の必要性がある前提でスタートします。受験料の確認~申し込み~問題集の探索~スマホアプリの探索という4つの主要なジャーニーを、タスクとして設定しました。
この案件は定量評価となり、学生50名、社会人50名の計100名で、サイト改修前後の2回評価を行いました。
改修前後で全く同じタスクを課し、どれだけ実行時間が短縮(効率化)するのかという、効果測定の目的で実施しました。

ホテルチェーンの方では、じゃらんで検索するところからスタートします。他のホテルと比較しながらホテル情報の確認をして、じゃらん上で宿泊プランの予約をします。最後に、予約したホテルの詳細情報を収集する目的で公式サイトへアクセスし、回遊して終わりです。
この案件はデバイスごとのユーザビリティを評価したいという依頼で、パソコン5名(50代女性)、スマホ5名(40代女性)で実施しました。

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英語検定サイトにおける、学生スマホの行動データです。
改修前後でこれだけタスクの実行時間が減り、行動が効率化されたのです!
タスク4のアプリの探索だけ逆に増えてしまったのですが、これは運営者側が意図していたことでもありました。アプリダウンロードの誘導よりは、申し込みフローの最適化を優先した結果です。

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続きまして、英語検定サイトの心理データです。
これに関しても、ポジティブ評価が20ポイントほど上昇し、満足度の向上が認められました!

次に、ホテルチェーンの事例です。
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この案件も心理(感情)データのみ取得しました。
比較しているのは、公式サイトとじゃらんのスマホサイトですが、じゃらんと比べて、なかなか厳しい評価ですね。
ポジティブが20ポイント台というのは、弊社の過去案件でもあまりなく、ホントに厳しい結果だといえます。

ホテルチェーンのレポートサンプルです。
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外部の予約システムをASPでつなぎ込んで利用している業者さんは多いかと思いますが、当ホテルチェーンも例外ではありません。
このサイトでは、主に既存の顧客をターゲットにトップページで予約フレームを常設していたのですが、新規ユーザーにとってはコンテンツが見づらくなり、仇となったのです。
このレポート報告後に、予約フレームは開閉式のUIへ変更され、デフォルト表示は畳まれた状態になりました。

事例6:クラウド会計ソフト
事例7:ドリンクチェーン販売促進アプリ

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さあ、クライマックスになって参りました!
続いて、クラウド会計ソフトと某ドリンクチェーン販売促進アプリの事例です。

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まずクラウド会計ソフトの案件概要です。
これはNPSを測定して、マーケティングの材料として使おう、という趣旨で実施しました。
NPSとは、Net Promoter Score のことで、Fred Reichheldが提唱した、顧客ロイヤルティや顧客の継続利用意向を知るための指標です。「顧客推奨度」や「正味推奨者比率」と訳されて、本件では「正味推奨者比率」の意味で使っています。簡単にいうと「おススメ度」です。
税理士53名に対して、当会計ソフトの「レシートOCR」「自動仕訳」「タスク管理」「****分析」という4つの機能を理解してもらい、このNPSを取得しよう(できればハイスコアがほしい)ということでした。
ここだけの話ですが、この企業は先ほどのレジスターと同じメーカーさんです。

販売促進アプリは元々US主導でつくられ、それを国内市場で最適化するための、ローカライズを目的としていました。
アプリ自体は既に日本のストアに乗っていて、アプリの検索~ダウンロード~プレゼントを他人に贈り~逆に贈られるというカスタマージャーニーを、部分的に検証しました。
対象は、よく店舗に訪れる20~30代の女性5名です。

これが結果です。
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メーカーさんのWEBサイトで、このように掲載されました。
「税理士の81%が便利と評価しました」とうたって、対象となる個人事業主の飲食店経営者に訴求しています。「税理士先生がおススメするなら使ってみようかな」っていうノリですね。

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上段は各機能に対する評価で、下段がメーカーさんのブランドに関する評価です。

こういう案件はあまりなくて、当初どういう結果になるかビクビクしていたのですが、随分ホッとしました。よかったよかった~(^◇^)

続いて、某ドリンクチェーン店の販売促進アプリの評価結果です。

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これも心理(感情)データのみの取得です。
全体では7割がポジティブ、詳細タスクにおいては「受け取る」の7割近くがポジティブに振れ、最高となりました。
まあ、もらって嫌な人はいないと思うので、当然といえば当然ですが。概ね「日本人が使っても問題ない」という結果になりました。

これが、ユーザーひとり分のUXマップです。
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アプリダウンロード中に遅くてイライラ~対象機能がすぐに見つかってうれしい~SNS連携でアプリと連動せず(ブラウザが開く)ログインが面倒~人に贈ったカードを確認できなくて残念~もらってうれしい
といった風に、アプリのジャーニーが展開されました。

事例8:中古不動産ポータルサイト
事例9:塾/予備校比較サイト

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中古不動産物件のポータルサイトと、塾や予備校の比較サイトの事例です。

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不動産サイトでは、2つのコンバージョン経路を評価し、改善する目的で実施しました。
検索エンジンからサイト来訪し、物件情報を収集します。その後、2つのCV「資料請求」と「ショールームの見学予約」を行いました。
ターゲットは、30~40代の既婚男性3名と、同じく女性2名の計5名で実施しました。

塾/予備校の比較サイトも、コンバージョンの最適化を目的とする案件でした。
検索エンジンからの流入で塾/予備校の検索と比較をし、最終的に資料請求を行う、というものです。
ターゲットは、小~中学生の子をもつ女性3名と、同じく男性2名の計5名で実施しました。

評価の結果です。

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同じCV動線の評価案件でしたが、割と近しい結果になりました。
これだけだと何ともいえない感じなので、UXマップを見ていきたいと思います。

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まずは不動産サイトの方です。
サイトに来訪してすぐポップアップが出てイライラし、その後は問題なく物件情報を閲覧しました。しかし施工事例を確認する部分で、金額表記がなく情報不足にイライラ。2回目のCV(ショールームの見学予約)で再度フォームへの入力が面倒、最終的には近隣エリアの物件検索機能に満足して終わる、ジャーニーになりました。

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次に、塾/予備校比較サイトの方です。
まず検索エンジンのスニペットがわかりずらいという不満があがり、流入後はトップページで塾の詳細ページへアクセスする方法がわからずイライラ。その後は塾の比較の際に金額表記がなくて比較しづらいという不満があがったものの、口コミの内容にポジティブな印象をもつ。最後には、塾/予備校の検索結果での絞り込みが思うようできず、イライラして終わりました。

事例10:スポーツギアメーカーブランドサイト

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最後の事例です。
スポーツギアメーカーさんの、ブランディング兼販売サイトです。

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この案件は他とちょっと違って、顧客のナーチャリング施策の入り口として実施されました。
入り口というのは、まず現状のロイヤリティをきちんと測り、ロイヤルカスタマーへ成長させるための施策を抽出する目的でした。

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これは実施前の仮説なのですが、当初はこのような4象限のマトリクスを想定していました。
縦軸はロイヤリティ(購入頻度)で、横軸がプレー頻度です。
このうち第3象限のユーザーは問題外とし、第2象限(購入頻度は高いがプレー頻度が少ない)ユーザーと、第4象限(プレー頻度は高いが購入頻度が低い)ユーザーを活性化させ、第1象限(購入頻度、プレー頻度の両方が高い)ユーザーへの成長を促す戦略を想定しました。

リサーチ手法にはWEBアンケートを採用し、次のような結果が得られました。

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結果では、このような9タイプのユーザーグループが抽出されました。
「【C1+C2】真剣に取り組むポテンシャルプレーヤー」の1,486件(39.6%)なんて、結構なボリュームですよね。

これらのユーザーを、一番右上の「【A】熱技マインドの熱心なプレーヤー」へ成長させるための施策が、次の考え方です。

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申し訳ありませんが、具体的な施策の内容について、ここでは申し上げることはできません。
気になる方は、直接お問い合わせください。
今現在、当施策を投下中のステータスになります。

おわりに

前後編に渡ったセミナーの解説は、以上になります。
最後まで熱心に聴いて(読んで)いただき、誠にありがとうございました。

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    • この事例についてもっと詳しく説明してほしい
    • 自社の課題を相談したい
    • 分析レポートのサンプルや、その他お役立ち資料がほしい

(もう既に結構なボリュームを公開してますが…)

  • ユーザーリサーチを依頼したい

………………………………

などなど、気軽にお問合せください!

ご清聴(ご高覧)、ありがとうございました!!
ではまたどこかで会いましょう、ごきげんよう~

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株式会社ヒューマンクレスト事業開発室長でEMOLOGの生みの親。デザインからフロントのコーディング、ウェブマーケティング、広告運用など雑務一般もこなす。どれだけ否定されようが、食べれない魚を釣るのが好き。最近のマイブームはモケケ。